院長のブログ

(22)抗凝固療法について その2

心房細動と言う不整脈が今、増えています。

このように心房細動のほぼ全てに血液をサラサラにさせて、固まらないようにする「抗凝固薬」が必要と思われます。それは、一度、心臓の中に血の固まりが出来てしまうと全身に飛び、恐ろしい塞栓症という病を起こし致命的になるからです。

この「抗凝固薬」は「抗血栓薬」ともほぼ同義語です。現在は4種類あり、古くから使われているワルファリン(エーザイ)と最近出てきたプラザキサ(ベーリンガー)、イグザレルト(バイエル)、エリキュース(ブリストル)といった薬です。リクシアナ(第一三共)という薬もありますが、これは膝や股関節手術後の静脈血栓予防のため、主として整形外科で使うためのもので内科とは関係ありません。変な名前も多いですね。これからは循環器医はワルファリン、プラザキサ、イグザレルト、エリキュースの4つを熟知し、使い分けることが要求されるでしょうし、そうでなければ心房細動の患者さんを診る資格がないと言われるかも知れません。

いずれにしてもそういう時代になって行くでしょう。新たな薬にはテレビもとびつきますし、テレビドクターといった類の人達はさかんに宣伝します。しかし短所もあるのです。値段も考慮すると、どの薬にも良い点と悪い点があり、NHKで言っているような『夢の薬』なんてありえないのが現実です。こうした新薬の評価は大学病院だけではなく、むしろテレビなどには出ない各地方の臨床実地医家の積み重ねこそ大事なのです。

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